来チャイナ-上海

【2021年9月上海】なぜ中国人はイケアのみならず、無印良品店内でも寝るのか?

「イケア」のみならず「無印良品」の店内でも寝る中国人

 中国で大成功している「無印良品」。僕も好きでたまにお店に足を運びます。先日もふらっとお店に出向くと、ソファーやベッドで寛ぐお客さんだらけです。中国は自由でいいなと、クスッとしました。

 ところで、日本に住んでいた時から度々こういったことを耳にしてきました。「イケアの店内のベッドで寝てしまう中国人旅行客がいる」、「マナーが悪い」。当時は「中国人のマナーって悪いなぁ」と表面ばかりを見ていた気がしますが、今となっては自分なりに彼らの行動が理解できるようになりました。

 理解はしましたが、相変わらず「そんなところで寛ぐなよ」と心の中でツッコミます。それは僕が日本人で、殆どの人生を日本で暮らしてきたからです。でも逆にあっちからすると、「なんで寛いじゃいけないんだよ」とツッコまれます。それは彼らが中国人だからです。

公共の場で「他人の視線を気にしない」という文化がある

 中国人は公共の場で他人の視線を気にしない、ということがあります。誰かがマナー違反をしていても、自分に害がない限りスルー。

 例えば、最近は減りましたが夏になると出現する「お腹丸出しおじさん」。暑すぎて外でお腹丸出しで歩きます。他人には何の害もないので、みんな気にしていません。

 他にも、中国ではTPO(時、場所によって適切な服装をすべきという概念)に関しても意識が低い、と言うことがあります。僕の働いている会社でも、白シャツ、ネクタイ、スーツを使う人はいません。ネクタイを締めている方が逆におかしいと思われます。「他人には何の害もないからいいでしょう」と皆、気にしないわけです。

 中国は人口が多く、面積も広い。そして地域によって経済格差も大きいため、地域によってマナーの概念が異なります。異なったマナーの概念を持った人々が、お互い「マナー違反だ」と注意しあっていたら疲れてしまい、キリがありません。毎日外を歩いていると、「何だこいつ」と思う人が必ずいますが、そんなことが多すぎて僕も気にしなくなってきました。そういった生活を送っていると、「他人に害があるわけでもないし、僕もいいか」となってきます。そうやって中国ではお互い、特に害がない限りマナー違反や、気になることがあってもスルーすると言うことに慣れていきます。

 逆に日本では中国と比べて人口が少なく、面積も狭い。マナーの概念も皆に浸透しています。そして他人の目を過度に気にしてしまうこととなります。日本はちょっと特殊な気もしますが…。

 さて、なぜ中国人がイケアや無印良品の店内で寝るのか…。上記の考えから、マナーの概念の異なった人が山ほど中国にはいるわけですが、そう言う人の中にはイケアや無印良品で、「ちょっと疲れたから休憩しよう」と思い寝転んでしまう、と言うことがあっても不思議ではありません。そして、お互い何も害がない、気にしない。そうやってイケアや無印良品の店内で寛いだり、寝たりすることが当たり前になっていきました。僕も今となっては全く気になりません。

「イケアや無印良品で寝転んでいる」=「マナー、常識がない」ではない

 気にならなくなったが故に、自分自身も(した事はありませんが)寝転んでしまいそうです笑。ただし、「日本ではやってはいけないな」、「中国ではやってもいいな」という分別がつきます。つまり、「イケアや無印良品で寝転んでいる」=「マナー、常識がない」ということではないと思います。中国人の中でもこういった分別がつく人は沢山います。ただ、何せ人口が多いので少なく感じてしまうのかもしれません。

ネットで見た情報ですが、ある国ではイケアの店内で休憩することを許可しているとのことです。中国国内では、「休憩するお客さんも、いつかは何か買ってくれるだろう」と寛容な態度を見せているようです。僕も今となっては、お互いに寛容でリラックスできる中国の文化がとても好きです。イケアや無印良品で寝転んでいる人が何か誰かに害を与えてますか?

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