【2022年3月上海】身近に迫る感染者、行き過ぎたゼロコロナ対策、好転を祈るばかり
ここ一週間、上海でも新型肺炎の感染者が出てきています。統計上は一日あたり感染者は、無症状感染者を含めて100名いかない程度で、日本の状況と比べれば大したことはないのですが、国の規制が非常に厳しくなってきています。最近会社の寮の団地内で感染者が出て、身近に感染者が迫ってきているようで怖さを感じています。一方ゼロコロナ対策がいきすぎているのではないかとも感じています。
身近に迫る感染者
会社の寮の団地内で感染者が出ました。感染者と同じ棟の下の階に会社の同僚が住んでいますが、隔離14日間になりました。国は中国国内の個人情報を把握していますから、同じ棟内に誰が住んでいるか追うことができます。公安から直接自分の携帯電話番号に連絡が来ます。国に逆らえば逮捕ですから、なすすべなく隔離となります。14日間の根拠は特になく、ただただ国に言われるがまま。急に隔離になってしまうわけですが、不運だったと言うしかありません。最近のゼロコロナ対策はこのようにして行われています。
さらには、会社の寮の団地内に住んでいる(感染者の棟とは別の棟)だけで、最低48時間隔離となります。しかし、この48時間というのも根拠もなく、もしかしたら14日間になる可能性もあるとのこと。これもただただ国に従うしかありません。
こうして最近、会社の同僚4名が隔離に遭うことになり、身近に感染者が迫っていることを実感しています。
最近の上海の感染者状況
最近は一日あたり5名〜10名の感染者、数十名の無症状感染者がポツポツ出てきています。日本と比べれば断然少ないです。
最近は毎日感染者の情報が速報で入ってきています。この情報はWechat(日本でいうLINE)上で見ることが多いのですが、住所がばっちし公表されます。日本では考えられないと思いますが、こちらでは公表された情報を基に「ここはやばそうだから近づかないようにしよう」などと自分の行動に気をつけることができます。
また、住所の情報だけでなく、感染源はどこから来たのかなどの情報も得ることができます。例えば、「広州市に旅行に行って、感染して上海に戻ってきた」などです。中国は監視社会で、至る所にカメラが設置されていて、行動を追うことができます。大まかな情報は国で把握することができてしまいます。
どんどん厳しくなる国の規制
感染者が出ると、感染者が行った関係のある場所が封鎖されます。下の写真のように駐車場で隔離期間を過ごす様子も流れてきます。
知り合いで隔離に合った人の話をよく聞きますので、最近では隔離に突如合ってしまった時の対策、つまり寝具の準備、薬の準備などなど会社で準備しておこうか、なんてことを真剣に考えている人も多いようです。
国際便にも影響が出ています。記事によれば3月17日から六週間、上海に入国する全ての国際便は場所変更をするように命じた、とあります。実質上海市は今ロックダウンしている状況です。
僕の使用している公共施設、娯楽施設等もいくつかは営業をしていないところが出ています。施設側からすれば、感染者が出ると人たまりもありませんから。モールに行ってみると、いつもより人が少ないです。
中国全体でどれくらいの人がワクチン接種したのか?
中国大手検索サイト「百度(バイドゥ)」で検索してみると、2022年3月11日時点で32億弱とあります。
既にブースター接種(三回目)も始まっていて、実際に僕も三回目のワクチンを接種しました。ワクチンを接種すると、アプリ上でワクチン記録が出てくるのですが、これは生活する上で役立ったことは一回もありません。このワクチン記録を以って、いろいろな規制を避けられるのかと期待しているのに、今のところ全くそのようなサービスはありません。中国はファイザーではなく、国産のワクチンを作っています。ちなみに日本では中国のワクチンは認められていません。ワクチン記録ができてもそれを活用していない状況を見ると、効き目がないと思っているのでは?と感じさせられます。
ゼロコロナ政策がしばらく続きそうですが、国内でも「やりすぎ」、「疲れた」という声を聞きます。いつまでこのような状況が続くのでしょうか…。日本から中国に入国すると三週間の隔離があります。三週間の隔離が嫌で2年以上日本に帰れずにいます。早く状況が好転するのを祈るばかりです。