【2022年6月上海】会社に復帰も恐怖のゼロコロナ政策は続く
6月6日の月曜日から僕の務める会社はようやく復帰しました。無事会社の同僚らとも会えてホッとしました。幸い目に見える経営面での決定的なダメージというのはなく、会社も無事生き残っています。潜在的な問題点は沢山あると思われますが、まずは皆無事で良かったと言ったところです。2ヶ月の隔離期間で職を失った、会社の経営が立ちいかなくなった、等大変な思いをされている人達もいるだろうから、それを思うと不幸中の幸いでした。ゼロコロナ政策、自らの首を絞めるようなものなので、もうお願いだから辞めてください…。
会社に行けるようになったとはいえ、状況が100%以前同様に戻ることはありません。会社ビルの下に毎日のようにコーヒーを買っていたコンビニはまだ再開していません。以前から時々行っていた、ビル内にある美味しいラーメン屋さんもまだ閉まっています。6月1日に封鎖が解けてすでに二週間以上が経ちましたが未だ再開せず。飲食店は本当に大変です。
基本は店内での飲食は、現在できない状況です。全て出前のみでの対応です。休日になるとよくスタバなどのカフェに行ったものですが、今は行っても空いていません。レストランなども同様です。レストランやカフェが開いていないので、休日になって家族で外出してゆっくりするということが難しいです。ずっと立ちっぱなしになってしまいますので…。
飲食店だけでなく、未だ在宅勤務が続く日系企業も多いようです。僕の知り合いでもしばらくは在宅勤務というところもよく聞きます。人によって意見は違うと思いますが、僕は在宅勤務より出社していた方が落ち着きます。ずっと自宅でパソコンと向き合うのはもう無理勘弁して下さい…といった具合です。人によっては在宅勤務の方が捗る、何て人もいました。人それぞれなんですね。
とはいえ、全てが開いていないということではありません。先日はユニクロにも買い物に行けました。大きなモールなども開いています。飲食店も、一部店舗の外(テラス席)ならOKというところもあり、再開している店舗もあります。グレーだとは思いますが、「どローカルチック」な飲食店は空いていたりします。地域によって差があるようです。こういうところは今の中国らしいです。
公共の場に出入りするには72時間以内のPCR検査結果が必ず必要です。会社に出社するにも、モールに入るにも必ず必要です。PCR検査を受けて、その結果がスマホ上に反映されるまでに半日程度かかります。それを考慮すると二日に一回は受けておかないと行けない計算になります。僕の場合、団地内に検査をしてくれるところがありますので、毎朝そこで検査を受けてから出社しています。検査を受ける場所は数百メートル圏内に一つはありますので、殆ど並ばず受けることができます。7月末までは無料、8月になってからも10−20元(200円から400円)程度で受けることができるとのことです。日本と違って安すぎます笑。
上海でこれだけ感染者が発生した原因の一つとして出前サービス(日本でいうUbereats)や郵送物(ネット販売)が挙げられます。出前を持ってきてくれる人たちや「モノ」が感染源だというのです。その出前サービスやネット販売等も今は完全に機能しています。これらが滞った封鎖期間は本当に大変でした…。
交通機関も殆ど以前と変わりなく使えています。ただし、これらを使用するにも前述したアプリでのPCR検査結果の提示が必要になります。どこもかしこも「場所コード」なるQRコードが掲げられており、それをアプリでスキャンするだけです。正常だと緑色の表示が出てきます。バスに乗る際はまずスマホでバス代を支払い、それからまたスマホで場所コードをスキャンする、というかなり面倒なこと事態になっています。地下鉄やタクシーも同様に乗車時に必ずこの場所コードをスキャンする、ということとなります。
個人的には、まだ友達と一緒にご飯に行けないことが残念です。探せば空いてるお店もありますが、しばらくはリスクも高いので敬遠しています。不便な状況が続きそうですが、そう言った中でも自由に外出できるというだけでも気持ちが全然違います。最近の趣味はランニングですから、気軽に外に走りに行けるだけでも十分です。気持ちが晴れます。
一方で厳しい政策は続きます。毎週土曜日には上海市内で一斉にPCR検査を受けさせられます。7月末まで続くようです。感染者が同じ団地内に一人でも出ると、また14日間の隔離になります。もうすでに再度隔離に遭っている人は多数います。自分の身にもいつ降りかかるか分かりません。
仕事上で行っても様々な影響があります。僕は建設業に携わっていますが、プロジェクトが止められています。作業者も封鎖によって現場に入られません。プロジェクト再開には面倒な政府申請が必要です。コロナ対策を施した現場にするにも費用がかかります。プロジェクトに携わる日本人の出張者などは、中国に入るのが難しい状況です。海外からの出張者だけでなく、中国国内移動ですら今は非常に面倒です。隣の蘇州を跨いだ際は二週間の隔離が必要です。日本で言えば、東京から千葉に行ったら二週間隔離、のような感じです。
ゼロコロナという恐怖の政策は続きます。明日は我が身、とビクビクしながらの生活がしばらく続きそうです。