【2022年6月上海】隔離生活74日目!ついに外出許可が下りる。
隔離生活74日目の5月30日、ついに!ついに!ついに!外出許可が出ました。
通行証が配布されました。
通行証に期限や時間制限の記載がありません。
どうやら好きな時に3時間限定で外出できるとのことです。
皆さんなら、長い隔離生活が明けたらまずは何をしますか?
大切な人に会いに行く、美味しいものを食べに行く、飲みに行く、人それぞれ様々だと思います。
ずっと外出できなくなることになるなんて、そんな事刑務所にでも入らない限りないと思っていました。
自分には全く縁のないものだと思っていました。
「日常というのはこんなにも簡単になくなってしまうものなのか」と思いました。
「国の政策のせいだ。国がわざわざ敢えて人々を苦しめている。こんな馬鹿なことあるのか?」
確かにそうですが、でもよくよく歴史を振り返ってみれば、むしろ国の政策や判断で人が苦しめられることがほとんどであると思います。
自然災害や疫病はまた別として、戦争なんかは最たる例です。
今回幸い、健康的な身体であったので無事に過ごすことができました。
でも、この隔離によって自殺した人もいます。
有名なピアニストも自殺してSNSで話題になりました。
無事に過ごせたとはいえ、肩の痛みが酷かったり湿疹気味だったりとストレスはかなりありました。
病院にいけない辛さがありました。
さて、外出許可が出ましたので早速外に出ます。
久しぶりにadidasの靴を履きます。
なんとなく足に合いません。
右足の親指が少し窮屈に感じます。
以前は毎日のように履いて慣れていたので、気づきませんでした。
当たり前だと思って、毎日のようにやっていたことを振り返ります。
自宅に閉じこもっといる間ずっと自分を見つめ直しました。
今までの生活習慣を振り返り、「あの習慣は良くないな。またいつもの日常が始まったらやり直そう。」と言った風に考えたりもしました。
刑務所に入って自らを反省する気持ちに似ています。
通行証を手に門を抜けます。
意外と平静でした。
落ち着いているフリをしていたのかもしれません。
門を出て、すぐ目の前に飛び込んできたのは臨時のPCR検査場。
今度から公共の場に入るには72時間以内の検査結果が必要になります。
日常的に検査結果が必要になるため、こうして街の至る所に設置されています。
「いつの間に…」
中国のスピード感に感心します。
久しぶりに身体を動かします。
2ヶ月以上、ほとんど運動していないので流石に身体が重いです。
「きっと心と身体のギャップがあるはず。無理してはいけない。」
急に運動し始めて怪我をした、なんて話は五万とありますから気をつけます。
今日は無理せず、散歩がてら街中を探索してみます。
道中、人は少ないです。
以前からよく使っていた僕だけのコース、川沿いを走ります。
天気は曇りで、決して最高とはいえませんが、もはやそんな事は全く気にもなりませんでした。
身体は思ってた通り重いです。
重いのを言い訳に休憩をしながら、街を周ります。
束の間の外出でした。
3時間の外出許可でしたが、2時間程度で「もういいや」と帰路につきました。
あれだけ外で走りたいと思っていたのに、2時間程度で飽きてしまう。
人間っていうのは何て我儘な生き物なのでしょう。
6月1日から隔離は解除されました。
またしばらくすれば以前のような日常に戻るのでしょうか?
でも当たり前の日常なんてないのかもしれません。
世界は日に日に急激な勢いで変化しています。
日常も非日常というのはなく、ただただ僕達の生活があるばかりです。